マウントゴックスとビットコインの関係は?破綻後もBTC市場に影響力を持つマウントゴックス社とは・・
こんにちは、クリプトです。 読み終わるまで:約3分
~前回~は、最近多いICO割れについて具体例を用いて紹介しました。
ICOに参加する予定の方は、しっかりと情報収集を行ってから参加しましょう!
今回は、仮想通貨に携わっていれば何回か聞いたこともある「マウントゴックス」とは何かについて説明します。
世界最大の取引所と言われていたマウントゴックス社
株式会社MTGOX(マウントゴックス)とは東京都に拠点を構えるビットコイン交換所でした。2009年に「マジックザギャザリング」というトレーディングカードのオンライン交換所として設立。2010年にビットコイン事業に転換し、一時期は最大級の取引量を誇る交換所と言われていました。2013年4月には世界のビットコイン取引量の70%を占めていたと言われています。
下の図はマウントゴックスで取引されたBTC価格ををUSドルで示したグラフです。(Wikipedia出典)
2014年2月のBTC総流通量が約6900億円と言われており、その70%がマウントゴックスで取引されていたとするならば、グラフの最大値である右上付近の値が約4830億円だと考えられます。当時の1BTC価格は35000~45000円ほどだったことも考慮するとかなりの取引が行われていたことが想像できます。
世界最大級の取引所マウントゴックス社の破綻
そんなマウントゴックス社が破綻したのは、2014年の2月。
マウントゴックス社の発表によると、事の発端は数度にわたるハッキング被害により推定75~85万BTCが窃盗されたことだとされています。2014年の2月24日には全取引が中止されサイトもブランクページと化しました。
ただ、マウントゴックス社の不祥事はこれで終わりませんでした。
ハッキングにより盗まれたとされていたBTCがあるウォレットから発見されました。そのウォレットが元マウントゴックス社長と関連したウォレットである可能性が浮上し、マウントゴックス上層部によるハッキングの自作自演である疑いがかけられました。結果的にこのことが原因で、元社長が私電磁的記録不正作出容疑で逮捕されました。その後も、マウントゴックスから流出したとされるBTCの所在をめぐって、いくつもの不正が明らかにされていきました。
破産管財人によるBTCの大量売りでBTC価格急落?
マウントゴックスによって被害を受けた債権者達はBTCでの配当を希望したが、破産法を理由に破産管財人は現金での配当を決定しました。
そこで、現金の配当を行うには現存するマウントゴックスのBTC含む仮想通貨資産を現金化する必要がありました。その現金化はかなりのBTCを売りに出すため、BTCの市場価格にかなり影響を及ぼすのではないかと不安視されていました。
下のグラフは、破産管財人が所有すると考えられているBTCアドレスの出金タイミングがピンクの直線で示されています。このグラフから現金化のタイミングとBTC価格の急落タイミングがほぼ一致していることが読み取れますね。
これが、Twitterなどで騒がれたりもする「マウントゴックス小林砲」です。(破産管財人の苗字が小林であるため小林砲と言われていますw)
マウントゴックス破綻当時のBTC価格をもとに、破産管財人が認めた負債総額は約456億円です。しかし、2014年から現在までにBTCがかなり急騰したことが原因で、現存するマウントゴックスの仮想通貨資産はなんと推定2000億円近いと言われており、破綻したにも関わらず資産超過の状態にあります。
ですので、今後もマウントゴックスの資産整理のために多額のBTCが売られることが予想されます。マウントゴックス小林砲が来る!(BTC急落するぞ!)と再度Twitterで騒がれる日が来るでしょうw
まとめ
仮想通貨に関わっていればたまに目にする「マウントゴックス」とは何者なのか、BTCの下落とどう関係するのかを紹介してみました。
元々世界最大級の両替所であったマウントゴックスですが、利益に目がくらんだのでしょうか・・。しっかり経営していれば今頃、コインチェック以上の両替所になっていたかもしれませんね。
マウントゴックス小林砲がもうそれほど市場に影響を与えないように祈りましょう・・w
それではまた次の記事で!